お土産

マレーシアを表現した「ロカメイド」の作品に注目。

Loka Made(ロカメイド / 本土幻想)。2015年に、イラストレーター4人を含む計8人で活動をスタートしたマレーシアのアートチーム。マレーシアの風景、自然、文化的建造物、ボルネオの野生動物、伝統工芸、民族楽器、人気の料理など、じぶんたちが暮らすマレーシアをテーマに絵を描き、ポストカード、マグカップ、ステッカー、キーチェーン、ポーチ、バックなど、多種の作品を発表、販売しています。

たとえば、マレーシア人がふだん食べている料理、おやつ、果物などを描いたポストカード。

細かく説明しますと、こんな料理が描かれています。

緑背景は、カヤトーストアイスカチャン(かき氷)、クエコースイ(餅粉のおやつにココナッツフレークがけ)、クトゥパ(ココナッツの葉で編んで茹でたご飯)、テタレ(練乳入り紅茶)チャークイティオ(焼き麺)プロウンミー(汁麺・海老味)チキンライスロティチャナイ(薄焼きパンにカレーソース)クエスリムカ(もち米のおやつ)点心

ピンク背景は、ポピア(春巻き、やわらか皮のニョニャ版)、オタオタ(魚のすり身)、ラクサ(スパイシー汁麺)、オンデオンデ(黒蜜入り団子)クエラピス(レイヤー蒸し菓子)、レマン(竹筒で炊いたもち米)、カレーパフ(カレー味のおやつ)、クエダダール(ココナッツフレーク入りおやつ)サテ。また、マレーシア人がよく食べる果物ドリアンとマンゴスチンも登場。ちなみにこの2つ、ドリアンは体を熱くし、マンゴスチンはクールダウンするので、一緒に食べるのがよい、とされています。

さて、こちらのマレーシア国旗がいくつも描かれたポストカード。よく見ると、中央のサリーを着た女性のとなりに、マレーの民族衣装バジュクロンで身を包んだ女性。お母さんに手をひかれているのは、中国系の学校の制服を着た女の子です。さまざまな民族がともに暮らすマレーシアらしさが表現されています。

これも、さらに細かく説明するとこのような風景が描かれています。

ポストカード左、伝統的な高床式住居の前には、昔ながらのコマ(マレー語でガシン)で遊ぶ子供たち。その右、国旗が飾られた屋台では、中央で店主が、インドのチャイによく似たテタレ(甘い紅茶)を淹れています。ちなみに、このように屋台に国旗(または州旗)が飾られているのは、マレーシアでよくみる風景です。右端に目を移すと、クアラルンプールの人気の観光地、チャイナタウン「ペタリン通り Jalan Petaling」の門が見えます。その前にはカメラを構えた観光客、左には三輪タクシーのベチャ(トライショー)で移動中の観光客もいます。子どもが遊び、大人は屋台に集まり、観光客も訪れる。こんなふうに、さまざまな人々がここマレーシアには集まっているのです。

もうひとつ、建築物にもマレーシアらしさが描かれています。どまんなかの茶色の建物は、英国領マラヤの最高傑作と評されたムルデカ広場の正面に建つスルタン・アブドゥル・サマドビル。時計の上、銅製の丸いキューポラが特徴です。その右隣り、傘形の屋根の建築物は、ボルネオ島・サラワク州の州議会議事堂。そして、おなじみのクアラルンプール・ツインタワー。その右の丸い建物は、ペナン島のシンボル、コムター。右端に描かれているのは、イギリス植民地時代をしのばせるムーア建築のクアラルンプール旧中央駅です。すべて現存する建造物ですが、クアラルンプール、ペナン、ボルネオ島と絵の中では空間を超えています。

さて、2021年、ロカメイドは新キャラクターを登場させました。名前はタピルマン。タピルとはマレーバクのことで、マレーバクの長い鼻は、前髪の形にモディファイされています。ふっくらとした体形は、安心感たっぷりで、あったかい気持ちに。コロナ禍でできることを、と生み出されたキャラクターで、この困難な時期に、郵便物を届けてくれるポストマンへの感謝の気持ちのタピルマン・ステッカーも人気です。

じつはロカメイドの作品は、イラストレーターによって作風がガラリと異なります。水彩画タッチのもの、漫画調のコミカルなもの、ファンシーなものなど様々。理由は「イラストレーターの個性を大事にしています。あえて統一をしないことがロケメイドのモットーなのです」と創始者のひとり、シュウさん。

マレーシアをさまざまな方法で表現するロカメイド。旅行者であるわたしは、ポストカードを見ながら、この料理を食べたなぁ、ここに行ったよ、と記憶をリフレインするのが、とても楽しいのです。

作品を見たい方は、公式Web「Loka Made」をぜひ。

ロカメイドの商品は、マレーシア各地の書店、おみやげ店、クアラルンプールでいえば、ツインタワーKLCCの紀伊國屋書店やセントラルマーケットで購入できますよ。


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