Roti Canai
日常食なのに外食。熟練の技がいるのに安価
カレー好きの朝ごはんに。24時間営業の店も多いので夜食にも
小麦粉、塩、マーガリン(またはギーと呼ばれるバターオイル)と水を合わせてよくこね、高温多湿の空気の中でしばしねかせる。生地ができたら、むこうが透けて見えるぐらいに薄~く大判に伸ばし、パタンパタンと折りたたんで層のまま焼きあげる。すると、パイのようなさくさく感に加えて、もちっと伸びのあるパンになり、これにカレーソースをつけて食べるのが、ロティチャナイです。インドのチャパティやパロタといったパン系の軽食の仲間。ひじょうに人気の料理でマレーシア人の日常食、毎朝食べるという人も決してめずらしくありません。なのにこのロティチャナイ、家ではほとんど食べない。必ず外食します。なぜなら、薄~く生地をのばすには熟練の技が必要で、そのサクサク感を楽しむには、持ち帰りなどせず、その場で食べるのがいちばんおいしいから。目の前で生地をくるくる回す職人のおじさんの姿もロティチャナイをおいしく味わうための大事な要素です。そして、この料理、注文後にひとつひとつ焼くというけっこう手間のかかる工程なのに、価格がなんとひと皿50円ほどと安い!また、サディンやバナナなどの具入りのロティチャナイもあり、それはさすがに150円ぐらいなのですが、ときどき店のおじちゃんが間違えてプレーン価格の50円で請求したりするから、これがまたひじょうに困る。「サディン入りだから150円よ」とわたしから訂正しないと、そのまま割引価格になったりするから申し訳なさすぎます。マレーシアはいろんな意味で油断のできない国なのです。
Memo
ロティ(Roti)とは、マレーシア語で、小麦粉を水でねって焼き上げた粉物全般のこと。チャナイ(Canai)とは、回す、飛ばす、という意味がある。
Photo
クアラルンプール、「SELERA AMPANG」、ロティ・サディン3.8リンギット、2013年
この記事へのコメントはありません。