マレーシア料理図鑑35/おやつ/基本★★★/食べることが好きならここも/
一口サイズの甘いクレープ。甘いココナッツの実が入って行って、食感がしゃきしゃきなのが特徴。写真はペラ州タイピンのホーカーで並んでいたもの
クエダダールを解説
小麦粉で作った皮で甘いココナッツの実を巻いたもの。わかりやすく表現するなら、ひと口サイズの南国クレープです。
外の皮はしっとり、中のココナッツフレークはしゃきしゃき & ジューシー食感。かむごとに、色んな食感が広がるのが、クエダダールの楽しいところ。
フレークの味つけで使うのは、椰子砂糖のコク深い甘み。そして、皮に仕込まれたパンダンいい香り。
甘さ、香りにもマレーシアらしが存分に味わえるおやつです。
クエダダールはどうやって食べる?
手がもって食べます。べたつきが無く、中の具もこぼれにくいので、場所と時間を選ばずに食べられます。高速バス内のおやつにも最適。
クエダダールを初めて食べる人へ
マレーシア全土で人気のおやつです。公道の露店、ショッピングモール内、また、市場や屋台街の菓子コーナーで販売されています。
先日、作り方を教えてもらったら、とっても凝っていて驚きました。皮は、小麦粉にパンダンのしぼり汁とココナッツミルクを混ぜて焼いたもの。具は、椰子砂糖を溶かし、ココナッツフレークを加えて、水分がなくなるまでじっくり煮たら、それを皮で巻きます。あらためて、菓子職人に感謝。
名前が複数あり、クエダダールやクエケタヤップ Ketayapとも呼ばれます。
ミニエッセイ「ココナッツ無しでは」
マレーシア人に和菓子の説明をしたら「大福、おはぎ、おしるこって和菓子は全部小豆だねー」と言われた。なるほど、確かに。小豆のない和菓子は考えられない。マレーシア菓子に欠かせないのはココナッツだ。殻の内側の白い実を削ったココナッツの実。それを水に浸してしぼったココナッツミルク。どちらも使う。もしココナッツがなかったら、マレーシア料理、いや世界の料理はまったく違うものになっていただろう。自然のありがたさが身に沁みる。
Memo
夜市や朝市、露店やショッピングモール内のお菓子コーナーで販売。外側の皮が緑色なのは、パンダンリーフという香りのいいハーブのエキスによるもの。ゆでた枝豆のようなほっこりとした香りに癒される。
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