ジャーナル

五感を刺激する進化系マレーシア料理「DEWAKAN」

「ASIA’S 50 BEST RESTAURANTS アジアのベストレストラン50」
2019年に、マレーシアで初の受賞レストランが誕生! クアラルンプールにあるファインダイニング「DEWAKAN デワカン」に注目

厨房を率いるのは、北欧での料理経験をもつマレーシア人シェフ、Mr. Darren Teoh ダレン・テオ氏。チョイサムという地元野菜のエキスから作るチップスやバナナの花の芯を使った前菜、チクという地元の果物のシャーベットなど、マレーシアならではの食材をクリエイティブな発想と先進的な技で見事な逸品に。めずらしい調理法に加えて、日本にはない食材に出会えるコースが楽しめます。

じつは訪れたのは2019年6月。当時はKDU大学内にありましたが、現在はKLCCすぐの場所に移転。メニュー内容も変更されているようです。なので、あくまでも参考程度になりますが、当時いただいたコース料理17皿を紹介します。見た目も味も、今までの人生でNo.1というぐらい驚きの連続でした!

一皿め CHOY SUM NORI 小松菜に似た「チョイサム(中国語は菜心)」を砕いてエキスを取り出し、型抜きして油で揚げてパリパリの“海苔”風に。木の器に葉っぱのように立っているものが、それ。ほのかな苦みのあるスナック食感。手前のソース(魚醤入りのマヨだったか記憶しています)はこの料理にもよし、別皿のパンにもよく合う味。

 

二皿め MUSHROOM TARTLET マレーシア産とイギリス産の2種のマッシュルームに、ブラウンチーズをのせて。ピューレのようななめらかな食感とトリュフのような濃厚な香りが特徴。上の白いのは、キャンドルナッツを削ったもの。周りのごつごつしたものはオブジェで、中央の2個がそれ。 

 

三皿め BABY CORN カレー粉を加えたパン粉をまぶして揚げたベイビーコーンをdaun kaduk(カドゥリーフ)というハーブで巻いて食べる。カレーの豊かな香りにみずみずしい葉の爽やかさ、シャキシャキのコーンの食感が楽しい。

 

四皿め MANGO CURRY 料理名にあるカレーというよりチャツネに近い甘酸っぱいピューレ。ほんのり唐辛子の辛さもきいている。なかにフリーズドライのマンゴーが潜んでいた。

 

五皿め YOGHURT AND ROSELLE クミンシードなどをふりかけたヨーグルトアイスをローゼルの花を濾して作ったシートに包んで。お皿が石で、まるで岩盤に立つ神々しい生命体のよう。

 

六皿め PRAWN WARMED IN STARFUIT JUICE WITH HERBS ここからメイン料理。半生食感の明海老(Ming Prawn)をスターフルーツのしぼり汁をベースにした甘酸っぱいジュースでいただく。緑色はこぶみかんの葉の自家製オイル。上にトッピングされているのが、ウラムラジャ、ワイルドラジャ、サラムリーフDaun Salamなどマレー系のサラダ「ウラム」に使われいてるハーブ。西洋風の調理法とローカルハーブの爽やかさの重なりが見事。

 

七皿め SAVOURY CAKE たこ焼き風の箸休め。酸味ひかえめのマヨネーズであえたサバが入っていた。

八皿め BANANA HEARTS WITH KERDAS  バナナの花のやわらかい芯の部分を蒸したものの上に、わらびによく似たパクの新芽、キャンドルナッツを削ったもの、ピクルスにした赤蕪。バナナの花のなんともいえない香りがアジアらしい。青い陶器の皿は大海原をイメージ、料理は海にたゆたう船。

 

九皿め GOART TARTARE 羊の脚の肉を3時間スモークして香りをつけた生肉のタルタル。ジャングルでしか入手できないクリムKlimという実、シャロット、ブルージンジャー、スモークした唐辛子などが細かくカットしてあえてある。羊独特の力強さがコースの流れにアクセントを加えている。

 

十皿め RAST EGGPLANT WITH KELUAK & CANDLENUT OIL ブアクルアとして知られるクルアの実keluak(penguim edule)を茄子に塗り、緑色はリバータマリンドriver tamarindというシダ植物の葉。マッシュルームのエスプーマをつけて食べる。嚙むとほのかな苦みがある。一見滋味だが実に凝った一皿。

 

十一皿め SLAW COOKED RED SNAPPER WITH A BROTH MADE FROM TEMU 一言でいうとスープ料理。鯛からとっただしに、ターメリックやコリアンダーの根を風味づけに。3本のオイル(魚の皮のオイル、パセリオイル、サラムリーフオイル)がともに提供され、好みでたらし、香りを変化させて楽しむ。

 

十二皿め BLACK BANANA PORRIDGE バリオライスというボルネオ島サラワク州名産の米を使ったお粥。野生のブラックバナナで味つけされ、ほのかに甘い。付け合わせにカモ肉ソーセージ、チョイサムのピクルスとあひるの塩卵の黄身。

 

十三皿め KID GOAT FROM BODEN FARM WITH PETAI-SO 手前は羊のミンチ。後ろは羊の脚の部分で、プタイ(和名はネジレフサマメ)という地元産の豆を麹で発酵させた、いわゆるプタイ味噌を塗って焼いてある。プタイ味噌の香りが濃厚で羊によく合う。

 

十四皿め TAPAI AND PICKLED ROSE タパイという米を発酵させた地元のイーツをピューレにしたデザート。甘酒のような香りに驚き。なかのピンク色はバラのシャーベット。

 

十五皿め SWEET LEAF SARBET & NAM NAM ナムナムとはグアバに似たフルーツ。メレンゲに加えて甘いせんべいに。なかにはサツマイモの葉。甘さと苦みのある大人のスイーツ。

 

十六皿め TEMUAN CHOCOLATE WITH JAGGERY ICE CREAM パハン州で暮らすティムアン族temuanにインスピレーションを受けたスイーツ。木のように見えるのはチョコレートで中は空洞。甘さは昔ながらの砂糖、赤糖jaggeryが使われている。

 

十七皿め POPSLICES 白いのはサワーソープ、オレンジはチク。どちらもマレーシアでよく食べられている果物から作ったシャーベット。

ふぅぅ、、これでコースは終了。以上、レポートでした。

DEWAKANのWebサイトには “マレーシアにルーツのある素材を使い、土地と文化への感謝をこめた料理を。好奇心と勇気をもって、あなたの起源を尊重せよ” というシェフのコメント。あらためてマレーシアの食材や調理法の豊かさを実感しました。

■ウェブサイト DEWAKAN  https://www.dewakan.my
メニューはコース「DEWAKAN TASTING MENU」RM550のみ

 

 

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