Nasi Ulam
爽やかなハーブの香りを楽しむ、あっさり味の混ぜご飯
地元で採れる南国ハーブを味わいたい方に
炊いたナシ(ご飯)にウラムをたっぷり混ぜたもの。ウラムとはハーブや緑野菜のことで、5~10種のウラムを生のままできるだけ細かく刻み、ご飯とミックス。ウラムの種類は、コブミカンの葉、ダウンクスン(タデ科のハーブ)、ペガガ(セリ科のハーブ)、レモングラス、コリアンダー、トーチジンジャー(ショウガ科の花)、ウラム・ラジャ(キク科、ヤサイコスモスともいうらしい)、ミント、カレーリーフ、バジル、ターメリックの葉などで、どの種類を使うかは、作る人の気分次第。マレーシアの友人達が、家でよく食べた、と教えてくれたので、基本は外で食べるものではなく、家庭料理のようです。
なんといっても主役はハーブの香り。なので味つけはあっさり。具でもある塩魚や干海老を細かくして混ぜ込み、これらの塩味とうま味で調味。また、もうひとつ欠かせないのが、ココナッツの実で作るクリセ。硬い白い実の部分を煎って香りを出したもので、これも混ぜてふくよかな風味をつけます。どれも上品で主張しすぎない味つけ、これらがハーブにぴったり寄り添い、おいしいのです。
よく食べられている地域は、ケダ州、ペナン州、クランタン州など「ウタラ」とよばれるマレー半島北部。なお、クランタン州ではナシとウラムを別々に盛り付けて食べるスタイルのナシウラムも人気です。
Memo
写真のナシウラムは、ペナンのニョニャ・レストランで食べたもので、ターメリックの根の部分を加えたニョニャ・スタイル。全体的に美しいイエローが印象的だった。なお、さっぱりご飯料理といえば、ナシクラブも同じ。違いは、ナシウラムはハーブの種類が多めで、提供されるときにすでに混ざっていること。
Photo
ペナン、レストラン「Perut Rumah Nyonya」にて、2014年
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