Putu Bambu
ココナッツの香りに包まれた南国版らくがん
フォトジェニックな調理風景に魅了。日本人好みのインド系おやつ
初めて食べたときに感じたのは、なつかしさ。幼いころに食べていた和菓子、らくがんによく似ています。とくに、かむとほろりとほどける食感がらくがん似。椰子砂糖の上品な甘みがほわっと広がり、たっぷりかかったココナッツの実が南国気分満点です。このおやつ、作っている様子がとても楽しい! 穴がたくさんあいた専用の蒸し器(写真)を使い、その穴のうえに竹筒をのせ、なかに水を加えた米粉、ココナッツの実、椰子砂糖をいれて蒸します。生地がかたまったら、竹筒からすぽっと抜いてできあがり。そのため、プトゥバンブーは筒状の形をしています。さて、プトゥバンブーの「プトゥ」というのはタミル語のputtu(プットゥ、一部という意味らしい)が由来で、このお菓子はもともとはインドからの移民が持ちこんだもの。東京の南インド料理店「なんどり」店主inaさんによると、このプットゥ、有名なインド映画「ムトゥ踊るマハラジャ」にも登場するそうです。インドでは「プットゥ」、マレーシアでは「プトゥバンブー」(バンブーは竹)、インドネシアでは「クエプトゥ」(クエはおかし)と呼ぶようです。
Memo
インド系マレーシア人が販売していることが多い。クアラルンプールだと、セントラルマーケットの隣の通り「カストリ・ウォーク」に屋台がある。ちなみに、似た名前のインド系のおやつがいくつかあり、円盤型の「プトゥピリンputu piring」(味は同じ)、そうめんのようなものに黒砂糖をかける「プトゥマヨンputu mayong」も人気。
Photo
ジョホール、タンさんのパパ行きつけの露店にて、3~4個で3リンギットぐらい、2016年
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