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Ketupat
ハリラヤに、サテーのおともに、と様々な食事で活躍
ようは、ギュッと固めたご飯。味がないので、どんなおかずとも好相性
クトゥパは、味なし、具なしのご飯。約1センチ幅に裂いた椰子の葉で編んだ容器(上写真)に生米をいれ、大鍋でゆでて作る、ちまきのようなものです。うるち米が主流ですが、マレー半島北側ではもち米を使った三角タイプもあります。とくに断食明けの大祭ハリラヤに大事なもので、家族総出で容器から手作りする人も。たぶん、1個単位でわけられるクトゥパは、日本でいえば花見の弁当のおにぎりのようなもので、多くの人が訪れるオープンハウスという宴で提供しやすいのでしょう。各自で皿にとり、葉っぱを剥いて、おかずと一緒に食べます。
さて、クトゥパはハリラヤ以外にも提供されていて、1番よくみるのはサテーのおともです。屋台でサテーを注文すると、キュウリ、玉ねぎ、そして1口サイズにカットされたクトゥパが自動的にのってきます(最近は物価上昇の影響で乗ってこないことも多いような)。サテーのピーナッツソースと相性抜群です。
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さてさて、ここからはさらに深掘り。椰子の葉で編んだクトゥパはいくつか種類があります。友人のイキンちゃんに、リボンで再現してもらいました。
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よく見ないと、日本人のわたしには見分けが難しいのですが「右のketupat satay(クトゥパ・サテー)が作るのは1番簡単。現地でサテーを頼むと、キュウリ、タマネギとこのketupatがセットでよく出てきます。真ん中はketupat bawang(クトゥパ・バワン)で、玉ねぎ形のクトゥパということ。尻尾のタレたリボンを隠すと玉ねぎ(日本の玉ねぎではなく、ワケギの1種である小さなもの)に見えます。左はハリラヤに作るketupatです。真四角な形で、ketupat pasar(クトゥパ・パサー)と呼ぶ人もいます」とイキンさん。
クトゥパ・パサーは四角で切り分けやすく、ボリュームもあるので、カレーやルンダンに合わせるのに最適。クトゥパ・サテーは小さいのでメインではなくサイドディッシュになるそう(クトゥパってメインだったのか!)。「クトゥパの種類がいろいろあるのは、いろんな形があったほうが楽しいから。とくにクトゥパ・バワンは形が可愛いのでよく作りますが、お母さんはあまり好まなかった」とイキンさん。ちなみにイキンさん、幼いころからハリラヤの準備を手伝いつつクトゥパ作りを習ったそうで、あまりに忙しい時期なので、大人によく教えてもらえず、さらに怒られ、泣きながら作った記憶があるとか。リアルでかわいい思い出。ぜひマレーシアで様々なクトゥパを見つけてみてください。
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Memo
マレーシアにはクトゥパ以外にも、レマン、ナシインピといった固めたご飯があります。味はどれもよく似ていますが、クトゥパは椰子の葉で編んだ手のひらサイズ、レマンは竹筒で作る大人数用、ナシインピは調理器具ではなく“つぶす”というのがポイント。また、最近はクトゥパ・インスタントとよばれるプラスチック袋に生米入りの商品があり、それをゆでるだけで簡単にできあがり。
Photo
イキンさんがマラッカの実家でハリラヤの祭りのために作ったもの。
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