Laksam
クランタン州の自慢の麺。甘い魚だしに香草たっぷりの妙技
甘・香・辛・柔といろんな味や食感を楽しみたい人へ
マレー半島の北東に位置するクランタン州のご当地ヌードル。魚だしにココナッツミルクを混ぜたほのかに甘いスープと米からつくったやわらかい太麺が特徴です。太麺といっても、シート状の生地をくるくる巻いたもので、中は空洞。イメージするなら、そうですね、おしぼりのような形状で、2センチぐらいの適度な長さにカットされています。この麺、日本では見かけませんが、マレーシアにはけっこうあって、たとえば「チーチョンファン(豚腸粉)」。中に具を入れたりタレをかけて食べます。また、サラワク州のスープ麺「クエチャップ」。漢方スープに浮かぶのは、この麺です。もうひとつ、ラクサムはケダラクサと同じマレー系の人が作る麺なので、スープは麺にひたひたにかぶる少な目で平皿で提供。麺はスプーンですくって食べます。具はもやし、きゅうり、ダウンクスンDaun Kesom(ラクサリーフとも呼ぶ)という香草などさっぱり系。そこにピリッと辛いサンバルを好みで混ぜて。甘めのスープにやわらかい麺、さやわかなに香りに、刺激的な辛さ。さまざまな味が重なり合うマレー料理の真髄のような麺です。
Memo
“ラクサ”の基本の定義は魚だしに米の麺料理なので「ラクサム」はラクサの一種といえる。ただ、ほかのラクサに比べて麺の形状やスープの味は大きく違い、クランタン州ならではの独特の味。専門屋台、ナイトマーケットで提供。
★マレーシア全体のラクサ事情(たくさんあります!)はこちらの記事へ。
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クランタン、コタバル、3リンギット程度、2013年