マレーシア料理図鑑08/おかず/基本★/初マレーシアでおさえて欲しい料理/
マレーシア人の普段の食卓にある、いつもの味。スパイスの香りにココナッツミルクのまろやかさ、骨付きの鶏肉のうま味があとを引く。マイルドな辛さなので食べやすさもグー! 写真はジョホール州の屋台で
チキンカレーを解説
マレーシア人にとってチキンカレーは、日本人にとっての唐揚げぐらい、普段の食卓にある、いつもの味です。
口に入れると、スパイスの香りが立ち次に、鶏だしや玉ねぎなどの深み、そして、ココナッツミルクの風味で後をひくコクまろタイプ。
多民族国家のマレーシアは人口の約7%がインド系民族です。その影響からか、チキンカレーの作り方は、ホールとパウダーのスパイスを組み合わせたり、高温の油でカレーリーフを炒めて香りをだすなど、インド南部のカレー調理法と共通点が多くあります。
チキンカレーはどうやって食べる?
普段の店(地元の人が通う食堂)では、単品の注文ではなく、複数のおかずのひとつとして選びます。つまり、ご飯、チキンカレー、野菜を同じ皿に盛って、混ぜて食べるのです。このとき、鶏肉無しで汁だけご飯にかけ、ソース扱いで楽しむのもマル!
チキンカレーを深掘り
マレーシアはずばりカレー天国です。インド由来のカレーが種類豊富にあり、そのなかで、ポピュラー度No.1がこのチキンカレー。民族を問わず好まれ、またマレーシア好きの日本人の間でも、絶大な人気を誇ります。
ご飯に合わせて食べるのが基本ですが、最近は、パンとカレーのコンビを好む人もいて、数年前から、3〜4人でシェアして食べる1斤サイズの巨大カレーパンが、ペラ州イポーで人気になっています。
調理には、あらかじめ数種のスパイスがミックスされたカレー粉を使います。そこに作る人の好みのスパイスをプラス。チキンカレーの場合、“追いスパイス”の定番はシナモン、八角、クローブです。
ミニエッセイ「聞けばいい」
ずっと疑問だった。食堂の店頭に並んだ多種のおかずにはメニューの名前表記がない。この状況で、ほぼ同じ色のカレーの中身をどうやって見分けるのだろう。具の形の違い? それとも汁の色? きっと、カレーの解像度が高いマレーシア人は見分け方を知っているのだろうと思っていた。ところが。満を持して聞いてみたところ「そんなのわかるわけないでしょう。どれがチキンカレーか店の人に聞くだけよ」とのこと。なんだ、そうだったのか。そうだよね。
★カレーについてディープに考察した記事はこちら。マレーシアカレーについて比較考察 Malaysian Chicken Curry
Memo
カレーがある店なら、かならず提供している定番メニュー。英語名の「チキンカレー」で注文しても通じるし、マレー語名の「カリーアヤム Kari Ayam」でもOK
Memo
食堂で提供している場合は、炒めもの、蒸しもの、揚げもの、といろいろな種類のおかずのなかに、カレージャンルがある。
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