マレーシア料理図鑑25/おやつ/基本★★/2度目のマレーシアならここを攻める/
ココナッツミルクと香りと緑のにょろっとしたゼリーがのったかき氷。甘すぎず、さわやかな涼を運んでくれる。写真はマラッカのホテルにて
チェンドルを解説
ひんやりスイーツ、かき氷です。真っ白なココナッツミルクと茶色の椰子砂糖シロップがかかっていて南国テイスト満点。上品な甘さです。
上にのっている緑色のにょろりん。これがかき氷の名前でもあるチェンドル。なんとなく不気味な見た目ですが、味は甘くないゼリー。鮮やかな緑色はパンダンリーフによるもので、香り豊か。かめば、つるんとした食感で、絶妙なアクセントになっています。
とにかくフレッシュのココナッツミルクの香りが最高。そうそう、小豆入りなので日本人にも親しみのある味で、ファンの多いかき氷です。
チェンドルは3種ある
全土で食べられるチェンドルですが、とくに有名な地域はペナンとマラッカ。ペナンのチェンドルは細長い系が多く、マラッカは3センチ程度の短い系。またドリンクタイプのチェンドルもあります。
チェンドルを初めて食べる人へ
ペナン、またはマラッカでぜひ食べて欲しいかき氷です。
たとえばペナンのジョージタウン。小さなフードコートの入り口にあるリヤカー式の屋台「Penang Road Famous Teochew Chendul」は、いつも長蛇の列。十数年前から変わらない味が、今も多くの人に愛されているのを見るととても幸せな気分になります。
ちなみに、チェンドルは緑豆粉(米粉を加えることも)を湯でねって、穴のあいた器具で生地を押し出して作ります。製造工程から考えるとゼリーというより麺に近いですね。
ミニエッセイ「ギャップ萌え」
チェンドルを初めて見た人から「見た目が虫っぽくてイヤ」と言われたころがある。たしかに、わかる。食べてみるとすごく美味なんだけど、見た目がイマイチという、いうなれば、“ギャップ系ごはん”はマレーシア料理でよくあること。固定概念を打ち破ってくれるので、私からすると、萌えポイントだ。そうそう、レストランのメニュー写真がしょぼくて、全然期待していなかったところ、運ばれてきた実際の料理がとても豪華で、すごくおいしくかったことがある。メニュー写真のほうがひどいってなかなか無いよね。
Memo
かき氷ではなく、カップに入った氷入りのドリンクタイプのチェンドルもあり、夜市のドリンクコーナーや、インド系の揚げ物おやつ「パッセンボー / パッセンブー」売りのフードトラックでよく売られている。
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