マレーシア料理図鑑53/パンもの/中級★★★★★/アジア料理に詳しいならここも/
クレープのように焼いたものにカレーソースをつけて食べる軽食。筒状のもの、最近は三角にたたんだタイプもある。写真はクアラルンプールのインド系の食堂で
トーサイを解説
ウラド豆をすり潰して発酵させた生地をクレープのように薄く焼いたもの。外側はパリッ、内側はふわっのW食感で、発酵による酸味がほのかにします。
メニューは多彩で
・具なしのプレーン・トーサイ
・クリスピーなペーパー・トーサイ
・スパイスが香るラバ・トーサイ
・じゃがいも入りマサラ・トーサイ(1番人気!)など
なお、インドのドーサと同じ料理です。もともとマレー語にDosaという単語があり、あまりいい意味でないこともあって、トーサイ(or トーセ)に言い換えられたとか。
トーサイはどうやって食べる?
手でちぎってソースにつけて食べます。カトラリー付きなら、スプーンをナイフのように使って食べやすくカットしてどうぞ。
トーサイを初めて食べる人へ
多民族が暮らすマレーシアは人口の約7%をインド系民族が占めています。
おもに南インドから渡ってきた彼らの食文化の影響で、トーサイ、ロティチャナイ、チャパティ、プーリ、ワダなど、気軽な軽食(ティファン)が多種味わえます。
クアラルンプールでいえば、KLセントラル駅周辺のブリックフィールズ Brickfields はリトル・インディアとよばれ、インド料理店、洋服店、雑貨店があり、さまざまなインド文化が楽しめます。
ミニエッセイ「カレーとマレーシア」
日本でカレーの香りをかぐと、マレーシアを恋しく思い出す。なぜなら町のいたるところにカレーがあったから。19世紀、いやもっと昔、インド商人がもたらしたスパイス料理であるカレーは、今やマレーシアの食卓に欠かせないものだ。たとえば、国民食ナシレマッのおかずになっていたり、みんな大好きな濃厚カレー麺に発展していたりする。暑い気候でも食欲をそそるスパイスの香り。マレーシア人にとってカレーは、“食べたいもの”ではなく“気づけば食べていた”というぐらいの日常食である。
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