マレーシア料理図鑑47/おやつ/中級★★★★/マレーシア料理の奥深さを知りたい人/
甘酸っぱいパイナップルジャムには、ほのかなスパイスの香りがするので、大人向け。写真はマラッカで購入したものでおみやげに好評だった
パイナップル・タルトを解説
甘酸っぱいパイナップルジャムとバターたっぷりタルトのコンビです。
特徴は、ほのかなスパイスの香り。パイナップルジャムを作るときに、八角、クローブを加えて煮詰めるためで、かめばふわっと大人の香り。
また、気取らないプラスチック容器に大量に入っているのもマレーシア流。スーパーや市場の菓子コーナー、焼菓子店、ベーカリーで販売しています。
なお、クッキーではなくタルトと呼ぶのは宗主国であったイギリスの影響では…と想像しています。
パイナップル・タルトを見つけてみよう
お土産にするなら個包装が便利ですが、マレーシアらしさと味にこだわるなら、プラ容器に入っているものにトライ。ただし、振動で崩れてしまうので、慎重に持ち運びましょう。
パイナップル・タルトを初めて食べる人へ
マレーシアのパイナップル・タルトはさまざまな形があります。
上の写真、丸型(直径5センチ直径程度)に型抜きしたものは、マラッカでよく見かけるタイプ。ジャムがたっぷりで、その上に飾り。飾りの星形や格子形に民族性が現れているそう。ほかに、花型の小さめの型抜きタイプ。タルト生地でジャムを巻いたものや包んだものもあります。
タルトの味もそれぞれで、エシレバターを使った高級なものから、サクッ、ホロッの食感違いまで。全体的にやわらかめ。
好みのパイナップル・タルトを見つけてみてね。
ミニエッセイ「子どもは敏感」
子どもの舌って敏感だなぁと感心した話し。友人家族へのお土産にパイナップルタルトを持参したときのこと。当時、小学1年生ぐらいだった子どもに食べてね、とあげたら、うれしそうにパクッ。ところが、もぐっとした瞬間、子どもの表情がサッとくもり、母である友人に救いを求める眼差しを向けたのだ。理由はスパイスの香り。大人なら気づかない人もいる“隠し香り”なのに、子どもには未知の海外の味だった模様。この経験のおかげで、よりスパイスの香りを感じられるようになったよ。
Memo
おみやげに便利な個包装のものはスーパーなどの「みやげものコーナー」で購入可。こちらは台湾と同じ四角型。おいしさにこだわるなら、市場やペストリーで販売している包装されていないものを。持ち帰るのは振動で崩れないようにすこし神経を使うが、成功すれば、こっちの方がおいしい。日持ちするのでゆっくり食べてOK。
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