マレーシア料理図鑑81/麺もの/上級★★★★★★★★/地域限定食、ハレの日の料理/
サラワク州では、朝カレーではなく、朝ラクサ。スパイス効果でコクとさわやかさの絶妙なバランスが一度食べると忘れられない味。写真はクチン空港近くのホーカーにて
サラワク・ラクサを解説
ボルネオ島北西部に位置するサラワク州のご当地ラクサです。
カレー色のサラサラスープはココナッツミルクのコクに、豊かな香り。およそ30種ともいわれる多種のスパイスやハーブを使っていて、なかでもサラワク州の特産である、胡椒のさわやかな香りが効いています。
麺は、つるっと細いビーフン。具は、海老、鶏肉、卵焼きなど多彩。
ちなみに、九州人がラーメンは豚骨一択なように、サラワク人は「ラクサはサラワク・ラクサがNo.1」と主張する熱烈な支持者多数のラクサです。
サラワク・ラクサはどうやって食べる?
柑橘のカラマンシーをしぼり、好みでつけダレのサンバルを加えてどうぞ。また、ホーカーセンターでは、別の店でカヤトーストを別注文し、なんとそれをサラワク・ラクサのスープに浸して食べるツウもいます(甘いカヤとラクサのスパイシーなスープが合う!)。
サラワク・ラクサを初めて食べる人へ
ご当地料理なので上級にしましたが、サラワク州では超メジャーな料理です。
辛さひかえめでサラッと食べやすいラクサ。多種のスパイスが入っていますが、それをあまり感じさせない見事なハーモニーのコクまろ系。さらに、ふくよかな香りが食欲をそそり、ゴクゴク飲みたくなるスープです。
そうそう、サラワク州でラクサは朝ごはん。午前の早い時間に売り切れもあるので、早起きして食べにいきましょう。
ミニエッセイ「ローカルでグローバル」
サラワク人は週に2~3回はラクサを食べるという。うん、わかる。私も住んでいたらそうするだろう。日本で、ラーメンの汁を飲み干したのは人生で1回あるかないかなのに、サラワクでラクサを食べると、最後のひとすくいまでスープをゴクゴク飲む。それぐらい好みのおいしさだ。そういえば、世界80カ国を旅した著名なシェフ、アンソニーボーディンもこのラクサにハマり、「神の朝ごはん」と絶賛したという。サラワク人がこよなく愛するラクサは、世界に通じる美食のようだ。
Memo
ラクサはサラワク州では朝ごはん。そのため午前中で売り切って店じまいする屋台も多い。また麺を食べ終わったらスープをソースように使う人もいる。たとえばポピア(春巻き)やカヤトーストをスープに浸してパクリ。まねしてみたらおいしかった
Memo
ラワク・ラクサのスープは、カレースープのようなみためで、辛すぎず、濃厚すぎず、絶妙なスパイスのハーモニーで、またすぐに食べたくなるあと味のよさがある。!
★マレーシア全体のラクサ事情(たくさんあります!)はこちらの記事へ。