Nasi Tomato
祝いの席の食事で大事なのは映えること
トマトとスパイスで色と香りつけ。色は派手でも味はやさしい
米とトマト、スパイスを一緒に炊いたご飯。おかずに合わせるので、味そのものは薄めです。それなのにパクパク食がすすむのは、カルダモン、シナモン、パンダンリーフなどの香りがいい感じに食欲をそそるから。また、華やかな赤色もおいしそう感をアップ。この映え具合から、結婚式など祝いの宴でよく登場します。ちなみに、以前アスリシェフに習ったときは、これまた結婚式の定番であるトマト煮込みチキン「アヤム・マサメラ ayam masak merah 」を合わせて、赤&トマトコンビにしました。
さて、マレーシア人の多くは無類の米好きです。基本、ご飯はおかずと一緒に食べ、そのおかずも手が凝ったものなのに、合わせるご飯にも様々な工夫を施します。ココナッツミルクや鶏スープで炊いて香りやうま味をプラスしたり。ターメリックの黄色、バタフライピーの青色に色付けしたり。スパイスを一緒に炊いて香りを付けることも多々。そして、ご飯へのこだわりは、民族を超えて共通なのもおもしろいところ。というのも、中国系はご飯を主食とする中国南部にルーツを持つ人々が多く、インド系もカレーにご飯というインド南部がルーツのため、ご飯は共通の主食なのです。ちなみに、このナシトマト、ルーツはインド料理のようですが、現在はマレー系の結婚式に登場するほどポピュラーになっています。
Memo
インド系のカレー食堂、ナシカンダーで食べることができる。
Photo
ケダ州の夜市にて、2014年
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