マレーシア料理図鑑57/おやつ/中級★★★★★/アジア料理に詳しいならここも/
国民的人気の焼き菓子で、しっとり食感、まろやかな甘み特徴。ほっこりとしたパンダンの香りに癒される。写真は、マレーシア人の手作り
クエバカールを解説
キュートな花形の甘い焼き菓子。ココナッツとパンダンの香りが広がり、ココナッツミルク多めでしっとり食感に仕上げるのが特徴です。トッピングの白胡麻で香ばしさもプラス。
マレーシア全土で食べられているメジャーなおやつで、町の菓子店や市場で購入ができます。
クエ・クンボジャ(Kuih Kemboja)とよばれることもあり、クエは菓子、Kembojaはプルメリアの花のこと。
また、花型ではなく、四角にカットされて売られている場合もあります。味は同じじですが、花型のほうが、外側のカリッとした香ばしさが楽しめます。
クエバカールはどうやって食べる?
適度にカットしてどうぞ。ココナッツミルクを多く使うためあまり日持ちがしません。買ったらその日に食べるのがベスト。
クエバカールを初めて食べる人へ
オーブンで焼いた菓子です。
水分(ココナッツミルク)が多い生地なので、食感はまるで蒸し菓子のようにやわらかく、時に、もっちりした食感もあります。
家庭で作ることも多く、キッチン用品店には専用の型が販売。鉄製なので、たこ焼きを焼くように、油を多めに加えて、揚げ焼きのように外側をカリッとさせるのがコツです。
オリジナルのパンダン味のほかに、バカール・ブラウ Bakar Berlauk とよぶ、甘くないおかずタイプもあり、スパイスで香り付けしたミンチ肉入りで、ターメリックの黄色が華やかです。
ミニエッセイ「9年越しの味」
CDさんに初めて会ったのは2015年。クアラルンプールでご飯を食べながら「試作品だけど、よかったら食べて」とくれたのが、クエバカールだった。やわらかい食感、香りもよくて、おいしい!「理想の味まで、もうちょっとかな」とCDさんは笑っていた。あれから9年後。夢を叶え、故郷マラッカで菓子店を経営するCDさんが東京へ。そこで、クエバカールを披露してもらった。9年前に食べたあの味は、改良を重ねて、この味につながっている。それを東京で食べれたなんて、奇跡だね。
Memo
クエバカールとは、焼き(バカール)菓子(クエ)という意味。なのでときに、この花形以外の焼き菓子もクエバカールという。またクエカンボジャ(Kuih kemboja)ともよび、プルメリア(kemboja)の花の形の菓子という意味の名前もある。
Memo
食感はカステラのようでもあり、しっとりプリンのような、いや、チーズケーキを軽くてしっとりとさせた…と何とも形容しがたい食感が独特で、粉ものというより、蒸し菓子に近い感じ。現地のレシピを見るとインドのギーが入っているものもある、
Memo
メジャーなお菓子で、マレー菓子店や夜市(ナイトマーケット)のお菓子売り場にかならずある。
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