Fried Nian Gao/ Kuih Bakul Goreng/ 炸年糕
サクサクの香ばしさに、とろんと溶けた甘い餅入りの芋天
素朴な芋と餅のおやつ。和菓子にもありそうな食べやすさ
ひとことでいえば、甘い餅をはさんだ芋天ぷら。ほくほく食感の芋の間に、もち米粉でつくった食感なめらかな餅が入っています。餅の甘みは芋(タロイモやサツマイモ)の自然な甘さにぴったりで、腹持ちがよく、1個で満足度の高いおやつです。さて、名前の「年糕(ニエンガオ)」とは甘い餅のこと。中国ルーツの伝統菓子で、ニエン(年)とはもちもちした食感、ガオ(糕)とはケーキの意味。さらに、ニエンには1年という時間の単位、またガオは“高い”と同じ発音であるため、1年を祝う縁起のいいお菓子として、繁栄や幸運を願い、中国正月によく食べられています。なお、最近では、この揚げニエンガオを筆頭に、中国正月以外でも食べるように。ピサンゴレン(揚げバナナ)と一緒に屋台で売っているのをちょくちょく見かけます。また家庭では、蒸したニエンガオにフレッシュなココナッツの実をかけて食べることもあるとか。「おばあちゃんがよく作ってくれたよ」とチャーシェフが教えてくれました。
Memo
Kuih Bakul Gorengとはマレー語の名前。Bakulは籠のことで、ニエンガオを作る際、丸い籠のような容器で蒸すことからこの名前に。ちなみに、中国ルーツのニエンガオとマレー系の伝統菓子ドドルは、食感や味が多少違うけど、味のジャンルはそっくりだ。
Photo
ジョホール、屋台で購入して持ち帰り、5個で6リンギットぐらい、2015年
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