マレーシア料理図鑑39/おかず/中級★★★★/マレーシア料理の奥深さを知りたい人/
魚の頭入りのスパイス香るサラサラカレー。魚のえら、あごの下、脳天の身にもカレーがたっぷりしみていて美味。写真はクアラルンプールのレストランで食べたもの。
フィッシュヘッドカレーを解説
魚の頭がドーンと皿に盛られたインパクトのあるカレーです。
鯛、ハタ、鮭など大きな魚の頭を使い、オクラ、揚げ、トマトなど具だくさん。大人数で取り分けて食べる料理で、屋台ではなく、レストランで提供されています。そういう意味では、カレーというより、具だくさんのカレー鍋のような料理です。
カレーは、インディカ米に合うシャバッとしたサラサラタイプ。タマリンド(豆科の甘酸っぱい実)やトマトのさわやかな酸味が心地よく、スパイスの香りが食欲をかきたてます。暑い気候下でもぐんぐん食がすすむカレーです。
フィッシュヘッドカレーはどうやって食べる?
骨付きで食べにくいです。が! コツがあります。魚を自分の皿によそい、そこで、骨を取り除きましょう。カレーというより、魚のカマ焼きを食べるような気持ちね。
フィッシュヘッドカレーを初めて食べる人へ
マレーシアを代表するカレーです。ここぞ、という宴の席で登場し、魚好きの私は、毎回大喜びでした。
おいしく食べるコツは、魚の頭との向き合い方で、まさにカマ焼きごとく、エラの脇、脳天、ほお辺りをほじほじと。ふわふわ食感に上品な味の魚の身とカレーソースの相性が抜群です。
ちなみに、なぜ魚の頭がカレーの具になったかには諸説あり、・捨てられていた部位なので安かった ・頭はよく動く部分なのでおいしい ・頭付は縁起がいい など。いずれにせよ、うみ出した方に感謝!
ミニエッセイ「みんなで1つのカレーを囲む」
フィッシュヘッドカレーを初めて食べた日をよく覚えている。友人に誘われた食事会で、中国系の海鮮レストランだった。丸テーブルの中央に置かれたメイン料理、それが土鍋に入ったフィッシュヘッドカレーだった。厚揚げ、オクラ、キャベツ、トマト、ナスと野菜がたっぷり。白身魚の身はやわらかくて、カレーはコクと酸味が絶妙。最高に美味だった。それからハマって、たとえば、今まで10回ほど開催した現地ごはんツアーの定番メニューに。ひとつの皿を大勢で囲んで食べること。骨の近くの身のうま味を味わうこと。どちらも好き。
Memo
インド系のカレー食堂「ナシカンダー」、中国系の海鮮レストランなどで提供されている。
Memo
魚の骨に注意しよう。鍋からそのままパクッと食べると、小骨が入っていることが多いので、気を付けて。
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