Apam Balik
ピーナッツとコーン入りの半月型パンケーキ
ふかふかタイプはどらやき似で腹持ちも抜群
ふかふかの甘い生地のなかに具が入ったおやつ。半月型の具入りパンケーキといいますか、そうそう、どらやきにも似た系統です。パンケーキのトッピングといえば洋のクリーム、どらやきの具といえばの和の餡子ですが、このアパンバリのなかには香ばしいピーナッツとつぶつぶコーン。これがじつにマレーシアらしい! ピーナッツのカリカリ食感と香ばしさ。かむと甘い汁がぷちゅっと飛び出すコーン。とくにコーンはマレーシアではかき氷にもかならずのせるスイーツには欠かせない具で、フルーティーな味が慣れるとやみつきに。そこにバターを多めにのせて、甘じょっぱい具に仕上げます。アパンバリを販売しているのは、ナイトマーケット(パサマラム Pasar Malam)が一番多く、焼きたて熱々をほおばるのがベスト。大きさや生地にいくつかタイプがあり、厚みのあるふかふかタイプ、薄いクリスピータイプ。また、直径50センチぐらいに大きく焼いたものを切り分けて食べるタイプに、大判焼きのように小型のものなども。名前にある「バリ」とは、生地が焼けたら半分に折り返すことを「逆さま、後方に戻る」=マレー語のBali(帰るという意味もある)ということからつけられたそうです。(※apamとはふわふわしたものという意味だそう)
Memo
マレーシア全土で食べられる人気のお菓子。中国の福建省から渡ってきたお菓子ともいわれ、戦の際に食べやすいよう具を挟んだ形なのだとか。マラッカやペナンで食べられるニョニャ菓子ではBan Chien Koay バンチンクアイ(慢煎糕 ゆっくり焼いたケーキという意味)と呼ばれる。インドネシアやブルネイでも人気で、前者はTerang Bulan トゥランブラン(明るい月という意味)、ブルネイは Kuih Malayu(マラユのお菓子という意味)と呼ばれている。
Photo
ランカウイ、夜市にて、1個で1.5リンギットぐらい、2019年
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