マレーシア料理図鑑32/おやつ/基本★★★/食べることが好きならここも/
ピーナッツとコーン入りの半月型パンケー。ふかふかタイプと外側カリッとタイプがあり、前者はどらやき似で腹持ちも抜群! 写真はランカウイの夜市で撮影したもの
アパンバリを解説
半月型の甘いパンケーキです。中にピーナッツやコーンが入っています。
焼きたてアツアツをほおばれば、ピーナッツの香ばしさ、コーンのジューシーな甘み、そしてほのかなバターの塩気。この3つのハーモニーが絶妙です。
生地が厚めのふかふかタイプ、またパリッと食感のクリスピータイプがあり、前者はどらやき似で腹持ちも抜群。
また、直径50センチぐらいの大判で焼き上げ、4等分にして販売していたり、ひとり分サイズの丸い鉄板で焼くなど店によっていろんな形があります。
アパンバリはどこで食べる?
朝または夜の市場、専門の出店で販売しています。焼きたて、熱いうちに食べるのがおいしいです。
アパンバリを初めて食べる人へ
中に入っているピーナッツとコーンは砂糖で甘くし、そこにバターを加えて甘じょっぱい味に。食欲をそそります。
さて、名前にある「バリッ」とは、生地を半分に折り返す=後方に戻ることで、マレー語のBalik(帰る、の意味)由来。アパンはふわふわしたものの総称です。
いろんな呼び名のあるおやつでニョニャ菓子としてはBan Chien Koay(ゆっくり焼いたケーキの意味)。お隣の国、インドネシアではTerang Bulan(明るい月)。ブルネイは Kuih Malayu(マラユの菓子)と呼ばれています。
ミニエッセイ「コーンはフルーツ」
数年前、あの棒アイスにコーンポタージュ味が登場し、話題になったときのこと。私やマレーシア好きの友人の反応は「コーン、まぁ普通でしょ」だった。なぜならコーンは、マレーシアではおやつや菓子でよく使われている材だから。このアパンバリッもそうだし、かき氷のアイスカチャンにものせるし中華マンのひとつにコーンまんがあるし、コーンアイス、コーンプリンもある。コーンの甘みはおやつに合うのだ。マレーシア人にとってコーンは、もしやフルーツかも。いや、穀物だと考えると小豆と同じ位置かもしれない。
Memo
マレーシア全土で食べられる人気のお菓子。中国の福建省から渡ってきたお菓子ともいわれ、戦の際に食べやすいよう具を挟んだ形なのだとか。
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