お土産

お菓子天国マレーシア自慢の味 お土産にぴったりの南国おやつ7選

 

 マレーシアごはんをあらゆる角度で紹介しているこのコラム。今回のテーマは、お土産です! 紹介するのは、私たちが実際にお土産としていつも買っているもの。マレーシアらしくて、かくかくしかじかとうんちくが語れて、そして美味(これが一番大事)。南国マレーシアが誇る、選りすぐりの7選です。

 

ココナッツそのもの。ほろほろ甘い「ココナッツビスケット」

ph01「ココナッツビスケット」は、スーパー、お土産店で購入できる。販売メーカーは色々あり、写真はYee Hup社のもの。8個×3袋で5.3リンギット(約150円)。

 “ザ・マレーシア”おやつ、定番中の定番は「ココナッツビスケット」です。コインのようにまん丸で、1センチほどの厚み。ホロホロとほどけるような口あたりで、噛みしめるごとにココナッツの香ばしさが口いっぱいに広がります。

 このおやつ、ココナッツの白い果肉の部分を細かく砕いてキツネ色になるまで乾煎りし、砂糖と油を加えて型焼きしたもの。つまり、ビスケットといえども小麦粉などはほとんど加えておらず、まさにココナッツそのもの! ココナッツ好きにはたまらないおやつなのです。お茶にもコーヒーにも、はたまた牛乳にもよく合う味です。

 

みんな喜びます。マレーシア産ベリーズの「チョコレート」

ph02「ベリーズのチョコレート」は、スーパー、お土産店で購入できる。写真は、クアラルンプールのセントラルマーケットで購入。観光名所、名産が包装紙に描かれている。1箱約40リンギット(約1,200円)。

 誰にでも喜ばれるお土産といえば、マレーシア産のチョコレートブランド「ベリーズ(Beryl’s)」がベスト。マンゴー、パパイヤ、ドリアンなどの南国らしいトロピカルフルーツ味、高カカオチョコ、クランチーチョコバーなど、とにかく種類が豊富。ナッツ入りやティラミス味も人気です。

 ベリーズは、日本の大学を卒業したマレーシア人が1995年に立ち上げたブランドで、日本の製造法やパッケージ技術を参考にしているとか。その影響なのか、パッケージのセンスの良さはピカイチ。お土産にぴったりの可愛いデザインで、もらった方もテンションが上がります。

 

アジア好きの“通”向けに。伝統マレー菓子「ドドル」

ph06「ドドル」の一口サイズ。スーパー、お土産店、市場で購入できる。写真のドドルは、1箱10リンギット(約300円)。1個ずつ包装されているのでバラまき用に便利。

 やわらかい羊羹のような、ソフトキャンディーのような。もっちりねっとりした食感のおやつ「ドドル(Dodol)」。ココナッツミルク、砂糖、米粉から作られている伝統菓子で、今でも田舎では家庭で手作りしています。一口サイズの三角すい型、長い棒状の2つのタイプがあり、棒状のものは適度に包丁でカットして食べます。

ph06-2「ドドル」の棒状タイプ。パッキングしたまま80~90度のお湯の中に入れ、温めてから切り分けると、より柔らかくもちっとした食感が楽しめるそうだ。

 素朴な甘みで、緑茶にも合う日本人に親しみやすい味……なのですが、じつはドドル、フレーバーが強烈! 一番ポピュラーなのが、なんと、ドリアン味のドドルなのです。鼻につーんとくる匂いが、おぉぉドリアン!

 ドリアン好きの私にとっては最高ですが、初めての方にはちょっとハードルが高いかもしれないので、その場合は、オリジナルのココナッツ味、緑色のパンダン味から攻めてください。マレーシアで昔からずっと愛されているおやつです。

 

濃厚ジャムはスパイス風味。大人向け「パイナップルクッキー」

ph03「パイナップルクッキー」は、スーパー、市場、焼き菓子店で購入できる。お土産用の箱入りもあるが、スーパーのお菓子コーナーにある、赤い蓋付の透明プラスチック容器のものの方が、フレッシュでおいしい。15~20リンギット(約450~600円)で販売。

 日本では台湾土産のパイナップルケーキが有名ですが、マレーシアの「パイナップルクッキー」もお土産の定番です。クッキー生地をパイナップルジャムの周りにくるっと巻いたタイプ(写真)と帽子状にジャムをこんもり盛ったタイプの2種があり、どちらも甘酸っぱいジャムとサクサククッキーの最強コンビが楽しめます。

 特徴は、パイナップルジャムに“クローブ”や“シナモン”のスパイスで香りをつけていること。ふわっと鼻をくすぐる大人の香りが、スパイス好きの女子には持ってこいのお土産。ただ、クッキー生地がやわらかいので、大きく揺れたり、ゆすったりすると粉々になってしまうことも。持ち運びはどうぞ慎重に。

ph04-2マラッカのジョンカー通り。この店のパイナップルクッキーは、作り立てで味は満点! ただ簡易包装のため、長距離の持ち運びにはむいていなかった。

 

ビール党ならこれ。ピリッとスパイシーな「プロウンロール」

ph05「プロウンロール」は、スーパー、お土産店、市場で購入できる。箱入りのお土産用もいいが、できれば屋台や市場の一角にある生産者の直売所で購入したい。1箱10~20リンギット(約300~600円)で販売。

 小さな春巻きのような形をしたスナック「プロウンロール」。3センチぐらいのチビサイズで、ひと口でパリッと食べられるものだから、気づけばどんどん食べすすめてしまう、やめられない、とまらないおやつです。

 カリッとかじるごとに、ピリッと辛い海老フレークが顔を出し、その香ばしい味わいは、ビールのおつまみに最高。もちろん、お茶うけにもマル。その場合は“とうがらし煎餅”の立ち位置でどうぞ。

 ちなみに、お土産用の箱入りのプロウンロールはどこでも買えるのですが、もし、ホーカーストア(屋台が集合した場所)や市場で、生産者による直売所を見かけたら、そこで買ってみて下さい。作りたてならではのカリッカリのクリスピーさが絶品です。

 

こだわり派に。ベーカリーの人気商品「ココナッツタルト」

ph07「ココナッツタルト」は、ベーカリー、焼き菓子店で購入できる。写真はクアラルンプールのチャイナタウンで、1個1.8リンギット(約60円)で購入。

 以前、ココナッツのおやつのコラムでも紹介した「ココナッツタルト」。ココナッツの白い果肉をフレーク状にし、スポンジ生地にたっぷり練りこんで焼き上げたタルトで、シャリッとしたココナッツフレークの食感が楽しめます。ふんわり広がるココナッツの甘い香りもとても上品!

 1個が手のひらサイズと大きいので、おいしいもの好きの友人へのお土産にぜひ。これを持って自宅に遊びに行って、自分もいただいちゃう(笑)。楽しかったマレーシア旅行の土産話にも、花が咲きそうです。ちなみに、持ち帰り用の箱のない店もあるので、同コラム執筆者のナオさんは、マイタッパー持参で持ち帰っているそうです。

 

しっとり食感。完熟バナナたっぷりの「バナナケーキ」

ph08「バナナケーキ」は、ベーカリー、焼き菓子店で購入できる。カットされたもの、パウンドケーキ型など形状は色々。1カット1.5リンギット(約45円)ほどで販売。(写真 by Naoko)

 マレーシアのバナナケーキは、本当においしいです。完熟バナナをたっぷり使い、しっとりと焼き上げたスポンジケーキで、バナナそのものの自然な甘み。家庭でもよく作られている非常にポピュラーなおやつです。

 一年中温暖なマレーシアは、多品種のバナナが季節を問わずに育ち、そのため、もぎたて、完熟のものが市場に並びます。そのバナナの味をぎゅっと凝縮したおやつなのですから、これがおいしくないはずはない。日持ちはあまりしませんが(冷蔵庫で3日~1週間程度)、ぜひお試しください。

 

番外編。毎朝トーストにつけて楽しめる「カヤジャム」

ph09「カヤジャム」は、スーパー、ベーカリー、カヤトースト店で購入できる。写真はマレーシアのパン屋「ブレッドトーク」のカヤジャム、6リンギット(約180円)。

 ココナッツミルクと卵黄、砂糖でつくるジャム、カヤジャム。以前このコラムで紹介したように、南国カスタードともいわれる甘~いジャムで、現地の朝食には欠かせないアイテムです。薄切りの食パンをトースターでカリッと焼き、カヤジャムとバターの両方を塗って食べるのが現地流。

 写真で紹介しているカヤジャムは、ガラス瓶に入った高級バージョンですが、スーパーではプラスチック容器のお手頃なカヤジャムを1.5リンギット(約45円)で購入できます。

 お土産選びも、旅の楽しみのひとつ。今回紹介したのは、帰国してからもマレーシアの空気を思い出すことができ、また、お友達に“どや顔”で渡せるおいしいアイテムばかり。ぜひ参考にしてください。

文=古川音
撮影=古川音、三浦菜穂子

 

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