マレーシア料理図鑑01/ご飯もの/基本★/初マレーシアでおさえて欲しい料理/
甘い香りのするご飯と辛いソースは最高の相性! ナシレマッを食べずしてマレーシア料理は語れません。写真のナシレマッは、マレーシア人CDさんの手作り
ナシレマッを解説
マレーシアのどこに行っても味わえるポピュラーな料理で、国民食といわれます。ココナッツミルクで炊いたご飯に、油でトウガラシや玉ねぎをじっくり炒めて作るサンバルソースに、数種のおかずを混ぜて食べる料理です。
食欲をそそるご飯のいい香り(これが南国マレーシアの気候にとてもよく合います)、揚げ煮干しやピーナッツの香ばしさ、サンバルのコク深い辛み。そんなさまざまな香り、味、食感が混じり合うのが特徴。
なお、ナシレマッとは、ココナッツミルクで炊いたご飯(Nasi)そのものを指す言葉であり、おかずがのった料理名でもあります。
ナシレマッはどうやって食べる?
サンバルをすこしずつご飯に混ぜ、さらにおかずも混ぜて“丼”状態でどうぞ。ドリンクは、甘いミルクティー「テタレ Teh Tarik」を合わせるのが定番。甘さとサンバルの辛みがよく合います。
ナシレマッを初めて食べる人へ
辛いサンバルさえ気をつければ、ご飯やおかず(キュウリや煮干し)はどれも食べやすいシンプルな味なので、アジア料理初心者でも安心です。ホテルの朝食ビュッフェに必ずあるのでぜひ挑戦を。マレーシア料理を扱っているカフェ、レストラン、もちろん専門店や屋台まで、どこにでもあり、レストランでは、鶏唐揚げやルンダンなどの豪華おかず付き。
また、サンバルの辛さの度合いは店によって様々。まずはスプーンの先にちょっと付けて舐めてみて辛さをチェックしてから、好みの量をご飯に混ぜて味わって下さい。
ミニエッセイ「壁にみる赤い勇気」
ナシレマッ店は、サンバルが命だ。辛め、甘め、コク深い、香り強めなどの個性を出し、お客を魅了する。このサンバル、作るのがとても大変。工程を説明すると、熱した油に、水分たっぷりの玉ねぎを投入するので、油がめちゃはねる。 次に、大量の唐辛子を加えるので、今度は目が多いにしみる。屋台でナシレマッを食べるときは、厨房の壁に注目して欲しい。もしそこに飛び散った赤いソースの跡があったら、それは、食べる側である私たちのために、サンバル作りという危険に立ち向かった料理人の勇気の証しなのだ。
Memo
1 ナシレマッの基本のおかずは、煮干し、キュウリ、ピーナッツ、卵。鶏唐揚げや羊煮込みなどを加えて、豪華プレートにしてもおいしい。サンバルは少しずつ混ぜながら、辛さをチェックすること。専門屋台、ホテルの朝食、マレーシア料理を扱うレストランで提供。ちなみに、ナシレマッの日本語表記は、ナシレマ、ナシルマ、ナシレマックなどいろいろある。
2 マレーシア人ならひとつやふたつのうんちくをかならず持っていて、ナシレマッ談義を始めたら止まらない。それぐらいナシレマッはマレーシアの国民食である。また、ナシレマッの店は、サンバルの味で、その評価が決まる。つまり「ナシレマッがおいしい店」を正確に表現するならば「サンバルがおいしい店」であることが多い。
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