Ang Ku Kuih / Ang Koo Koay
カラフルさに惑わされないで。食べやすさ100点です
餡好き、大福好き、もちもちお菓子好きならぜひ
まるで大福。もち米粉を水でねって蒸したやわらかい食感で、なかには緑豆の餡や小豆餡、ピーナッツ餡など。和菓子好きならホットする味、いや、それを通り越して、慣れ親しんだいつもの味です。アンクークエは中国にルーツのあるお菓子で、アンクーとは福建語で“紅亀”のこと(クエはお菓子)。亀は長寿、繁栄のシンボル。赤(紅)は中国文化に欠かせない色で、明るい未来への祈りを表しています。写真をよくみると、真ん中に寿の文字、全体で亀の甲羅をかたどっていること、わかりますよね。木彫り型に入れて、かわいらしい亀型にするのです。プラナカンとよばれる人々にとっては、中国正月や結婚式などの祝いごと、また先祖へのおそなえものにアンクークエが欠かせません。さて、赤色のアンクー以外にも写真のようにオレンジ、緑、黒とカラフル。もともとは、生地をやわらかくするためにサツマイモを加えたのがオレンジ色のアンクーの始まり。緑はマレーシアのお菓子に欠かせないパンダリーフの香りと色をイメージしたもの。黒は葬儀用のお菓子として生まれ、当初は黒米を加えて色をつけていたそうです。食べてみれば、あら、これ和菓子?というぐらい癒されます。甘さもほどよく、お茶うけにぴったりです。
Memo
オリジナルはプランカンの人々が作るニョニャ菓子で、マラッカやペナンが本場。また、木型に油を塗って取り出しやすくするため、表面がテカテカしているのも特徴。
Photo
クアラルンプール、1個2リンギットぐらい(大きさによる)、2014年
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