マレーシア料理図鑑03/パンもの/基本★/初マレーシアでおさえて欲しい料理/
日常食なのに外食。熟練の技がいるのに安価。カレー好きの朝ごはん、または24時間営業の店が多いので夜食にもマル。写真はクアラルンプール、KLCCから歩ける距離のインド系食堂Pelitaのもの
ロティチャナイを解説
小麦粉で作る平べったいパンで、カレーをつけて食べます。定番のプレーンに加え、卵やバナナなど具入りロティチャナイも多種あります。
高温多湿下で生地をねかせることで、もちっ、さくっ、の独特の食感に。そこにスパイスが香るカレーを合わせるので、そりゃもうおいしいは決まり!
カレー付きで想像がつくように、ロティチャナイはインドにルーツがあり、インド南部からの移民が持ち込んだ味が、今ではマレーシア人の日常食になっています。
ロティチャナイはどこで食べる?
インド系の食堂(朝と夕方以降の提供)で焼きたてをぜひ。生地をくるくる回して伸ばす職人の技を見れば、おいしさも格別です。また、ホテルの朝食ビュッフェで、目の前で焼いてくれることもあります。
ロティチャナイを初めて食べる人へ
食べやすいサイズにカットし、カレーに浸すか、カレーをかけてどうぞ。カレーはココナッツミルクがきいたまろやかな味で、辛くないので安心を。手でちぎって食べてもおいしいです。
ドリンクを合わせるなら、甘いミルクティー「テタレ」がおすすめ。カレーによく合います。
さて、ロティチャナイを提供するインド系の食堂のことを「ママッ mamak」とよびます。ママッとは、インド系ムスリム(イスラム教徒)のこと。彼らが始めた店のジャンルであり、今も彼らが店を切り盛りしています。
ママッは24時間営業、席数の多い大型店が多く、人の集まるファミレスのような存在です。24時間営業ですが、提供するMenuが時間で異なり、ロティチャナイは朝と夕方以降。つまりランチ時間は食べられないので注意。1枚ずつ焼くため、忙しいランチタイムにはやらないようです。
ミニエッセイ「日常食なのに外食、技がいるのに安価」
ロティチャナイはマレーシア人の日常食だ。ところが、家ではほぼ食べない。なぜなら、生地を極薄にのばす工程に熟練の技が必要で、外食が基本なのだ。毎日、ロティチャナイを店で食べる。それができるのは、技も手間もかかるのに驚くほど安い(プレーン1枚約50円)から。具入りは、さすがに150円ぐらいするが時々、店の人が間違えて、プレーンの50円で請求したりするから非常に困る。この安さ、申し訳ない。マレーシアは、いろんな意味で油断のできない国だ。
Memo
ロティ(Roti)とは、マレー語でパンのこと。細かくいえば、小麦粉と水を混ぜて焼いた粉物全般をさす。そしてチャナイ(Canai)とは、回す、飛ばす、という意味がある。
Memo
ロティチャナイは、インドのチャパティやパロタといったパン系の軽食の仲間。小麦粉、塩、マーガリン(またはギーと呼ばれるバターオイル)と水を合わせてよくこね、高温多湿の空気の中でしばしねかせる。生地ができたら、むこうが透けて見えるぐらいに薄~く大判に伸ばし、パタンパタンと折りたたんで層のまま焼きあげるのが特徴。マレーシア人の日常食で、毎朝食べるという人も決してめずらしくない。
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