ジャーナル

「多民族国家マレーシアにおけるアートプロジェクト」F/Tトーク Part.02

F/T Talk Interview, by Mr Fairuz and Mr Roslisham Ismail, Part.02

フェスティバル/トーキョーのアジアシリーズ。マレーシアを代表するアーティスト、ファイルズさん(Mr Fairuz)とイセさん(Mr Roslisham Ismail、通称Mr Ise)に特別インタビュー。好きな料理は?おふたり自身の冷蔵庫の中身は?プライベートな素顔に迫りました。

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Q1 最初に、マレーシアには映画や演劇を楽しむ余裕のある人が多い気がするが、どう思う?

A1 マレーシアでも、アートを楽しんでいるのは一部の層だと思う。「イスタナ・ブダヤ」という国立劇場の公演チケットはだいたい30~50リンギット。日本円に換算すれば安いけれど(約750~1250円)、マレーシア人にとっては気軽にいける値段ではないからね。

先日、銀座で歌舞伎を見たよ。多くの日本人客で満席だった。伝統的な演目を4~6時間という長時間に渡って演じていて、それをちゃんと見にくるお客さんがいる。日本でもアートを楽しんでいる人はたくさんいるよね。

また、マレーシア人も日本人も、体から湧き出るような“気”というか、豊かなボディランゲッジで感情を表現する人が多いよね。パフォーマーの素質という共通点があると思う。(ファイルズさん)

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Q2 イセさんの冷蔵庫アートに関連して。おふたりの家の冷蔵庫の中身は?

A2 冷蔵庫は持っていないよ。以前は、飲みものを冷やすためのミニ冷蔵庫があったけど、扉に付いた霜(シモ)の塊がどんどん大きくなって、それをアイスピックで削っていたときに壊して以来、買っていない。バナナやドライフルーツはそのまま保管できるし、家で料理をしないので、困ったことはないよ。(ファイルズさん)

A2 僕も、家の隣が巨大な冷蔵庫、つまりスーパーだったので、冷蔵庫は持っていなかった。でも、2カ月前に、巨大冷蔵庫から離れた場所に引っ越したので、いちおう買ってみたんだけど、飲み水しか入れてないね。

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僕も料理をしないので、冷蔵庫の活躍の場面があまりないんだ。でも、ホームパーティーはよくやるよ。ラッキーなことに、友人に料理のスペシャリストが多いので、彼らを招いて、わが家で料理をしてもらう。それがいちばんおいしい料理を味わえるよね。

ニューヨークで暮らしていたときは、もちろん冷蔵庫を持っていたよ。アジア食材をたくさん詰め込んで、2週間に1度ホームパーティー。現地で知り合った人たちを家に招いて簡単なマレーシア料理を披露していた。いちばんよく作ったのは、マレーシア料理でいちばん有名なナシレマ(Nasi Lemak)。ナシレマを食べながら、来てくれた人の会話を観察していた。ひじょうに有意義な時間だった。(イセさん)

Q3 最後に、ふたりの好きなマレーシア料理を教えてください。

A3 ナシレマ(Nasi Lemak)、アヤムゴレン(Ayam Goreng/鶏の唐揚げ)、ナシケラブ(Nasi Kerabu/ごはんに野菜サラダを混ぜたもの)、ダギンバカール(Daging Bakar/スパイシー焼肉)……。名前を挙げたらキリがないね。でもよく考えると、どれもナシ(Nasi/ごはん)と一緒の料理だね。(ファイルズさん)

A3 やっぱり、ナシケラブ。タイやミャンマーにも同じ花(英語:バタフライピー、マレーシア語:ブンガ・タラン)を使う料理はあるけれど、ご飯と一緒に炊き込むのはマレーシア独特。ナシケラブは、僕の人生にかかせない味だ。(イセさん)

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マレーシア人は、やっぱりナシ(ごはん)なんだ! いつか、イセさんのナシケラブプロジェクトを日本でも!

おふたりとごはんトークをさせていただいて、ナシレマやナシケラブを食べるときに思い出す顔が増えた。そのことがとてもうれしい。貴重な時間をありがとうございました。

ふたりのトーク内容はこちらに

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