マレーシア料理図鑑93/おやつ/上級★★★★★★★★★/マレーシア通やリピーターへ/
ひとことにするなら、ココナッツの南国版らくがんで、日本人も親しみを感じるおやつ。フォトジェニックな調理風景にも魅了される。写真はジョホールの露店にて
プトゥバンブを解説
米粉を蒸した甘いおやつです。中に椰子砂糖が入っていて、フレッシュなココナッツの実と一緒に食べます。
やさしい甘さにほろっと崩れるような食感。何かに似ている…と思い出したのが、和菓子のらくがん。ココナッツの甘い香りや椰子砂糖のコクのある甘さに南国っぽさはあるものの、日本茶にも合う味です。
竹筒で蒸して作るユニークな調理風景は一見の価値があります。
プトゥバンブはどこで買える?
よく見かけるのはペナンです。市場の入口付近の移動式屋台に注目。KLでは、セントラルマーケットの隣カストリ・ウォークでよく見かけます。
プトゥバンブを初めて食べる人へ
食べるたびに和菓子に似ているなぁと思います。たとえばらくがん(やわらかい方の)、またはかるかん(蒸しまんじゅう)にも近い。
プトゥバンブはインド由来の菓子です。そのためインド系民族の多い地域(ペナンなど)で提供。また専用の大きな蒸し器を使うためなのか、周りに店のない独立店のことが多いです。
名前のバンブは調理器具である竹筒のこと。お客さんの目の前で蒸し上げて中身をおし出し、竹筒からすぽっと抜いて盛り付けされます。
ミニエッセイ「呼び名いろいろ」
プトゥバンブは、インドからの移民がマレーシアにもたらしたおやつ。プトゥとは、タミル語のputtu(一部という意味らしい)に由来する。ちなみに、インドでは「プットゥ」とよばれ、カレーに合わせることが多いらしい。東京の南インド料理店「なんどり」店主inaさんによると、このプットゥは有名なインド映画「ムトゥ踊るマハラジャ」に登場しているそうだ。また、隣の国インドネシアでも人気でここは「クエプトゥ」という名前で呼ばれているらしい。
Memo
穴がたくさんあいた専用の蒸し器(写真)を使い、その穴のうえに竹筒をのせ、なかに水を加えた米粉、ココナッツの実、椰子砂糖をいれて蒸す。生地がかたまったら、竹筒からすぽっと抜いてできあがり。
Memo
似た名前のインド系のおやつがいくつかあり、円盤型の「プトゥピリンputu piring」(味は同じ)、そうめんのようなものに黒砂糖をかける「プトゥマヨンputu mayong」も人気。
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