マレーシアごはんの会Vol.13のテーマは「ムルデカ」。
ムルデカとはマレー語で独立という意味。8月31日のマレーシアの独立記念日にその日に、東京でも「ムルデカ~」の声援が響きました。
会場のレストランは、東京タワー近くの「ペナンレストラン」。ペナン出身のファミリーが経営する小さなお店です。みんなで持ち寄ったマレーシアの旗がレストランを埋めつくしました。
1という数字にMalaysiaと描かれたデザインは、「1 Malaysia」というマレーシア政府がうちだしたスローガンを表したもの。1はマレー語でサトゥ。「サトゥ・マレーシア」や「ワン・マレーシア」とよばれ、「多民族、多文化であっても、わたしたちは1つのマレーシア」という願いがこめられています。
料理はペナン出身のシェフであるロバート父さん自慢の料理、ペナン名物のナシカンダー(インド系カレー惣菜)。「料理は追加するから、たっぷり食べてね~」というロバート父さんの言葉で、食いしん坊参加者のテンションがMAXに!
ナシカンダーとは、まず大皿にごはんを盛り、同じ皿にじぶんの好きな料理を追加していく食事のスタイル。マレーシアでは、料理を盛ったあとに、その皿をお店の人に見せて会計してもらいます。ちなみにナシとはごはん、カンダーはてんびん棒という意味で、昔、行商人がてんびん棒をかついで、ごはんを売り歩いていたのがこの料理名の由来です。
こちらはカレーたち。スパイスたっぷりながらもコク深い旨みが特徴。
左より。フィッシュカレーはさっぱりと酸味のきいた味。ビーフマサケチャップ。牛肉をしょうゆ風味にさっぱり煮たものでチリの辛味がアクセント。肉が予想以上にやわらかくてびっくり。チキンカレー。まろやかなココナッツミルクの甘みに、シナモンや八角の芳しい香りが漂います。
左より。カリカリに揚げたアヤムゴレン。鶏のから揚げです。パリッとした皮になるよう素揚げするのがペナンレストラン流。野菜炒め。香ばしい揚げ玉ねぎがたっぷりかかっています。こんなふうに1皿に好きに盛り付けるのがナシカンダー。事務局トモが用意してくれた小さな国旗を飾って完成!
テタレも登場! テタレとは甘いミルクティ。写真のようにできるだけ高い位置からデキャンタをするとで、ぶくくぶくと泡をたてて、テタレの舌触りをまろやかにするのです。ペナンレストランの看板息子ジョシュアさん、さすが!
昼の部、スタート!マシータさんの音頭でみんなで乾杯。
左より。テタレ名人ジョシュアさんと事務局ナオ。マレーシアが大好きな日本人3人衆。マレーシアで買ったバジュでおめかし。
今回は、2つのイベントで盛り上がりました。1つは「この人誰でしょうクイズ」。さて、皆さんにも問題です。この人は誰でしょう。
真剣に考える参加者。正解は…!
そして次に、みんなで「1 Malaysia」の曲を合唱しました。これは、先に紹介したサトゥ・マレーシア・スローガンのテーマソング。http://www.youtube.com/watch?v=hwAOsnMqbcY
みんなひとつの国。みんな同じマレーシア人。同じ目標にむかって歩もう。
参加してくれた勝田さんが「この曲は『We are the world』みたいだね」とおっしゃっていました。私もそう思いました。
1 Malaysiaのスローガンをききながら、日本人のわたしたちはどうなんだろう…とふと考えました。
同じ日本語を話し、一見すると同じ民族にみえるわたしたち。日本人として生きるのがあたり前で、もっといえば、日本人として“同じ”に生きなくちゃいけなくて、ときにそれが息苦しく感じる。日本人だって、いくら日本語が通じるからといって、みんな同じじゃない。それぞれ違う人間が、日本人として生きています。サトゥ・マレーシアとは逆のアプローチだけど、きっと目指すべきものは同じ。日本人の場合は、違うものどうしが、ひとつの国で暮らしていることをもっと強く意識しなくちゃいけないな、思いました。
国旗をふりながら歌います。歌えるところだけ音楽にのればよし。サトゥ・マレーシア~♪ 最後に記念撮影。こちら昼の部。
こちらは夜の部。
夜の部が終わったあと、なぜか、ペナンレストランはライブ会場に。まっつ、田中っち、やかべっち、ジョシュアさん、がギターを弾いて熱唱。1 malaysiaの曲のコードを考えたりして、夜はふけていきました。
後日談があります。参加してくれたマレーシア人のマルさんが話してくれました。「なんだかね、日本にいるほうが、ムルデカのイベントは盛り上がったみたいだよ、音さん」。
外にいるから見えること。外にいるから思い出すこと。外にいるから懐かしくて、愛おしく思うこと。中にいると見えないのに、外から見ると、とても大事なことだったと気づく。そういうことって本当にいっぱいあるよね。
日本から、マレーシア独立、おめでとう。
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