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鍋もカレーも世界遺産級の美味ぞろい! スパイス香る魅惑のマラッカ料理

 

 世界中から人が訪れる観光地マラッカ(現地ではムラカ)。首都クアラルンプールから車で約2時間の距離にあり、世界遺産の風情ある町並みが魅力です。今回はマラッカグルメ第2弾、ディナーにおすすめの料理を紹介しましょう。

濃厚ピーナッツスープに驚き! ご当地鍋「サテチュルップ」

「サテチュルップ」のスープは、たっぷりのピーナッツを中心に、レモングラスなどのハーブ、唐辛子などの辛みをきかせた濃厚な味。ピーナッツダレのようなコクと甘みがある。

 砕いたピーナッツがゴロゴロ。色は中の具がまったく見えない茶系。まるでカレーのような見た目と濃度ですが、これがマラッカ名物「サテチュルップ」。 ご存じ東南アジア定番の串焼きサテーに必須のピーナッツソースをスープにしたもので、串に刺した肉や魚介などを浸し(チュルップ)、ゆでて食べます。

 トレーにのっている具は、左から空芯菜、鶏、魚のすり身、油揚げ、肉団子、マッシュルーム。豚モツ、海老、赤貝、ウズラの卵といった具も人気。スープをたっぷり吸わせて食べる食パン(左奥)も必須。

 具に火がとおったら、皿の上にスープ(といってもタレのような濃度)も一緒に取り出し、具にたっぷりのせて食べましょう。すると、スープの深いコクが口いっぱいに広がり幸せホルモン全開に! スパイスの香り、唐辛子の辛み、そしてピーナッツの香ばしさの三重奏は、冷たいビールにもよく合う濃厚さです。ちなみにこのスープ、取材した「バンリーシアン」では、1989年の創業以来、継ぎ足し継ぎ足しで作っているそう。そのため、具材のうま味もしみ出した深い味に。もはや鍋の概念を超えています。

(左)店内の冷蔵庫に具が並んでいるので、お客さんが自分で取りにいく。串の色で値段がわかる仕組みで、最後にテーブル会計。(右)地元の家族連れや、ほかの州から訪れるマレーシア人観光客で大にぎわい。

■Ban Lee Siang(バンリーシアン)
所在地 45-F,Jalan Ong Kim Wee,75300 Melaka
電話番号 06-284-1935
営業時間 15:30~24:00
定休日 火曜
アクセス マラッカ中心部から車で約10分

マラッカ人のソウルフード、酸っぱ辛い「アッサムペダス」

 

酸味と海老の発酵調味料ブラチャンのコクがきいた魚スープカレー「アッサムぺダス」。じわっと辛いので、白いご飯(左手前)によく合う。写真提供:ハムザさん

 港町マラッカは海鮮料理も外せません。なかでもマラッカ人自慢の郷土料理が、サラサラのスープカレー「アッサムペダス」。大ぶりの魚の切り身がどーんと入っています。スープカレーといっても、コリアンダーのようなカレー系の乾燥スパイスはひかえめで、タマリンドやショウガ科の花などハーブのさわやかな酸味と香りが特徴。最近は他の地域でも食べられますが、やっぱりマラッカで食べるアッサムぺダスがいちばん。鮮度抜群の魚に、マラッカ産の香り高いブラチャンで作る味は、ここにしかないものです。

 マラッカでは町のいたるところにアッサムプダスの店があります。そのなかで人気なのが「コタ・ラクサマナ」。 屋外の店なので開放感抜群ですし、地元の家族連れや若者たちに交じって食事をすれば、マレーシア人の日常を体験することができます。そうそう、店頭で焼いている魚のすり身オタオタもおいしいので前菜にぜひ。

魚はサワラ、エイ、カツオ、アジなどから好きなものを選ぶ。だしが出るように骨ごと煮込まれているので、平皿に魚を取り出し、骨を除いて食べよう。とくに骨の近くの身がふっくらとしておいしい。写真提供:ハムザさん。

屋外の席でのんびり食事を楽しむマラッカ人

■Kota Laksamana(コタ・ラクサマナ)
所在地 86,84 Laksamana 5,Taman Kota Laksamana,75200,Melaka
電話番号 012-680-0790
営業時間 18:00~翌4:00
定休日 火曜
アクセス マラッカ中心部から車で約10分

中国とマレー半島の融合の味、マラッカうまれのニョニャ料理

ニョニャ料理はもともと門外不出の家庭の味で、それぞれの家庭で受け継いだ自慢の味があった。食材をいくつも使い、調理に時間をかけるのは、採算度外視の家庭料理をベースにしているため。

 マラッカといえば、ニョニャ料理です。中国からの移民が築き上げた独特の料理で、さまざまな食文化がミックスしてうまれた味。ペナンやシンガポールでも人気のニョニャ料理は、ここマラッカから広がったといわれています。 タケノコなどの中国食材、東南アジアならではのココナッツミルクや唐辛子、そしてパンダンリーフやレモングラスなどのハーブを多用する多彩な味わいは、一度味わうと忘れられません。煮こみ系の料理が多いので、見た目の派手さはありませんが(上の写真も茶系が多いです! )、料理に使うペーストをひとつひとつ手作りするなど、たいへん手がこんでいます。また、前菜、野菜、カレー、麵、デザートまで、バラエティ豊かに楽しめるのも魅力。

 マラッカにはたくさんのニョニャレストランがあります。 ジョンカー通りにある「カフェ1511」、ホテル・マジェスティック・マラッカの近くの「マニス・ジェイ・ニョニャ」「ブルドッグ」、そして観光客のみならず地元の人も足繁く通うのが「ナンシーズ・キッチン」です。

「ナンシーズ・キッチン」はニョニャ料理の第一人者ナンシーさんが腕をふるう人気店。

ボリュームたっぷりの春巻ポピア(写真左)。魅惑の木の実(ブアクルア)入りのチキン・ブアクルア(写真右)。そのほか前菜のトップハット、オタオタ、ニョニャラクサも名物。 

 ナンシーさんはプラナカンの家庭で生まれ、ニョニャであるお母さんの料理を日々手伝うなかで伝統の味を覚えていったそう。フレッシュなハーブ、搾りたてのココナッツミルクを使うレシピは、昔ながらの母の味なのです。

■Nancy’s Kitchen(ナンシーズ・キッチン)

所在地 13,13-1,13-2, Jalan KL 3/8Taman Kota Laksamana,75200,Melaka
電話番号 06-283-6099
営業時間 月・水・木・日曜11:00~17:00、金・土・祝11:00~21:00
定休日 火曜
アクセス マラッカ中心部から車で約10分
http://www.eatatnancyskit.com/

 そのほか、以前紹介したクリスタン料理店「メルバ・アット・ザ・マンション」もディナーにぴったり。また、ジョンカー通りのナイトマーケット(週末限定)は夜のお散歩におすすめです。屋台飯から優雅なレストランの味まで、マラッカの名物料理はとてもバラエティ豊か。この多様な味は、さまざまな文化を持つ人が暮らすマラッカならではのふところの深さ。世界遺産の町で育まれた食文化をぜひ味わってみて下さい。

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