マレーシア料理図鑑26/麺もの/基本★★★/食べることが好きならここも/
コシのある麺を食べたいなら、これを選ぶべし。シンプルな混ぜ麺で、麺のおいしさが際立つ。暑いなかでもつるっと食べられるのも特徴。写真は、クアラルンプール近郊のモールで食べたもの
ワンタンミー・ドライを解説
ミーとは麺で、つまりはワンタン麺。つるっとした細麺の麺料理です。
スープとドライの2種あり、スープは鶏だしのあっさり汁麺。ドライは香味油や黒醤油をからめた汁無しのまぜ麺。スープとドライ、どちらも人気ですが、麺のコシが味わえるドライがマレーシアでは定番。
見た目が黒いので味が濃そうですが、塩気はひかえめで、食べやすい味です。
ポイントの具は豚チャーシュー。香ばしく、豚の甘みが麺との相性抜群。メニューを選ぶタイプの店なら、チャーシュー付をぜひ。
ワンタンミー・ドライはどうやって食べる?
麺が熱いうちにタレと麺を混ぜて一気に食べましょう。麺がくっついたら、スープをすこし垂らしてほぐしてね。別皿の酢漬けの青トウガラシは、辛すぎず、味変にぴったりです。
ワンタンミー・ドライを初めて食べる人へ
ワンタンミー・ドライは、シンプルな味がゆえに、麺そのもののおいしさがダイレクトに味わえます。つまり、この麺料理の主役は麺。次に大事なのは、チャーシュー。甘めで、炭火焼の香ばしさが特徴です。
あれっ、名前になっている雲吞は? というと、普通においしいのですが、重要度はあまり高くありません。おいしいワンタンを食べたいなら、ワンタンの単品注文を。麺の具用とは別に、自慢のワンタンを提供しています。
ちなみに、ワンタンミー・スープのワンタンは本気なことが多いです。
ミニエッセイ「名わき役」
酢漬けにした青トウガラシは、マレーシアでグリーンチリと呼ばれる。ちょい辛のトウガラシのピクルスで、ワンタンミー・ドライに欠かせない。なぜなら麺全体は甘めの味つけなので、辛酸っぱいトウガラシがとても合うのだ。 酢の酸味が口のなかをさっぱりしてくれて、トウガラシの辛味が食欲を刺激し、食べてるそばからまた食べたくなるこの感じ……あっ、やきそばの紅ショウガ、餡かけ焼きそばの和ガラシと同じだ! メインではないけれど、無くてはならない名わき役。その存在があるからメインがよりおいしくなるって素敵。
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