マレーシア料理図鑑27/麺もの/基本★★★/食べることが好きならここも/
「チリソースのちょい足しが大事」とペナン人がいうように、プロウンミーには卓上のチリソースをちょい足しして食べると、おいしさが増す。ペナン人は、旅からペナンに戻ると、なにはともあれ、このプロウンミーを食べるという。写真はペナンの専門店にて
プロウンミーを解説
スープをひと口飲んだらわかります。口のなかで広がる風味は、まさしく海老。海老の殻や干し海老からとったスープで、海老を食べた時よりも、胃袋全体に海老が染みわたります。(文章が海老すぎる…)
具は、小海老、ゆで豚、青菜など。麺は、卵麺とビーフンのミックスが定番。
スープが赤いので辛そうにみえますが、トウガラシの辛みはほどよい程度です(たぶん赤色は海老の殻によるもの)。辛いのが好きならチリソースをオンで。
海に囲まれた地域性から、海老好きの多いペナン人のソウルフードです(*ペナンではプロウンミーのことをホッケンミーとよびます)。
プロウンミーの麺の選び方
卵麺(イエローミー)とビーフンの2種をミックスしましょう。卵麺の弾力とビーフンのつるっとした喉ごしのよさの両方を味わうことができ、最後までおいしさが続きます。
プロウンミーを初めて食べる人へ
味わって欲しいのはスープの香りのよさ。海老ってこんなにいい香りなんですね。さらに、トッピングされているフライド・オニオンの香りも最高。
香りよし、旨みよし、辛さの刺激よしと三拍子そろった麺料理です。
さて、プロウンミーには様々な名前があり、中国語で「海老麺 / ハーミー」、ペナンでは「福建麺 / ホッケンミー」、マレー語で「Mee Udang / ミーウダン」、一般的な「Prawn Mee / プロウンミー」、英語の「Prawn Noodle」もあります。
同じ料理(店や民族によって微妙な違いはあります)にいろいろな呼び方があるのは、それだけ多数の民族に、多数のエリアで、愛されているという証です。
ミニエッセイ「私だけの一皿」
プロウンミーの多くの店は、海老でとったスープに、豚のだしを合わせている。具にゆで豚がのっているのはスープを作るためにゆでたもので、まさに一石二鳥のおいしさ。そういえば、マレーシア人の友人から、こんなおすすめを教えてもらった。「フードコートで海老麺を食べるときは、 クリスピーポ―クを別に注文して、海老麺にのせて食べていたよ」。なんと!卓上調味料で自分好みの味にするように、別々の店の料理を組み合わせて私だけの特別な一皿にするとは、さすが。マレーシア人は発想力&味覚力の上級者だなぁ。
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