マレーシア料理図鑑62/麺もの/中級★★★★★★/料理に詳しい人や食べ比べたい人へ/
もちっとした弾力がある真っ白なショート麺。土鍋で提供されてるのが多く、とろっとしたあんかけタイプのロ―シーファンは胃に沁みるやさしい味。写真はイポーの専門店で食べたもの
ローシーファンを解説
5センチほどの短い米麺のこと。この短さが、ネズミ(老鼠)の尻尾っぽいという、なんとも大胆なネーミングです。
つるんとなめらかな舌触り。かめば、むちっと跳ね返る弾力。米粉にタピオカ粉を加えることで独特な歯ごたえになっています。
で、ローシーファンとは、麺の名でありローシーファンを使った麺料理の名でもあります。スープとドライの2種あり、スープは、鶏や豚だしのやさしい味。大抵、とろみがついています。ドライは、醤油系のソース炒めで香ばしい味です。
ローシーファンはどうやって食べる?
レンゲにつゆごとのせて、つるんとどうぞ。チリパディ(辛いトウガラシ)醤油のタレが付いてくれば、味変をぜひ。
ローシーファンを初めて食べる人へ
ファンの多い麺、ローシーファン。人気の理由は、独特の舌触りと弾力。そして、短い麺なので、スプーンにのせてパクッと食べやすいから。
さて、マレーシアには麺が選べるタイプの麺料理があります(例:ビーフヌードル)。この場合はたいてい4種の麺が用意されていて、イエローミー(卵麺)、クイティオ(米麺)、ビーフン(米麺)、そして、このローシーファン(米麺)。日本ではなかなか食べられない麺なので現地でぜひトライ!
ミニエッセイ「名前って?」
おいしいのに、名前がおいしそうでない料理が、マレーシアにはいくつかある。たとえば「老鼠粉」は、ネズミ麺。「豚腸粉」は、豚の腸の麺。どちらも見ためを表したそうだが、もっとおいしそうな名前にしてもよかったのでは……いや待てよ、もしやネスミや豚の腸がおいしそうでないのは、私の勝手な思い込みかもしれない。そういえば以前、日本を旅行している海外の人と話していて、「日本で人気のポカリスエット。あれは飲めないよ」と。理由を聞けば「スエットって汗だからね」。なるほど。でも私たちは平気だもんね。
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