【CREA WEB】 マレーシアごはん偏愛主義! 2016年12月30日配信
香りと旨み、そして濃厚なコクが特徴のチキンカレー
インドの食文化の影響を受けているマレーシアは、カレーの種類が驚くほど豊富。そのなかでチキンカレーは、辛さひかえめでとろみがあり、日本のカレーにかなり近い
肉や魚の旨みに、多種のスパイスの香りが一体となったマレーシアのカレー。なかでもチキンカレーは、ココナッツミルクに鶏肉の甘みが溶けあった深い味で、一度食べたらどんな人でもフォーリンLove! 辛さひかえめなこともあって、子供から大人まで万人に愛される、マレーシアを代表するカレーです。
今回は、そのチキンカレーの作り方を伝授します。基本の材料は、市販のカレー粉とココナッツミルクさえあればOK!
野菜はじゃがいも、玉ねぎ、オクラ。ココナッツミルクをたっぷり加えることで、とろみが出る
おいしく作るポイントはふたつ。骨付きの鶏肉を使うこと、そしてカレー粉を吟味すること。
まずひとつめの鶏肉。現地では丸鶏をぶつ切りにして骨ごとぐつぐつ煮込みます。骨からだしが出て、カレーに深みが増すのです。今回は手羽元を使用します。
次にカレー粉。スーパーで購入できるもので構いませんが、八角やシナモンの入ったカレー粉を選ぶと、よりマレーシアらしい味になります。なければ、ホール状の八角とシナモンスティックックを別に加えるとよいでしょう。
また、異なるメーカーのカレー粉を2種ブレンドするのもおすすめです。スパイスの種類はメーカーによって異なるので、ブレンドすることでスパイスの香りに広がりがでて現地の味にぐんと近くなります。もっとマレーシアの味に近づけたいなら、マレーシア産のカレー粉を使ってみて(購入方法は後述します!)。
さらに玉ねぎを炒めるときに、クミンシードとカレーリーフを加えると本格的な味に。ふわっと立ちのぼる香ばしさは、まさにマレーシア現地の匂いです。
マレーシア チキンカレーのレシピ
大きなお皿のまわりのスパイスは左から、クミンシード、カレーリーフ、八角、粉唐辛子、カレーパウダー(2種)、パプリカパウダー、塩、砂糖
■材料(3~4人前)
・サラダ油:70cc
・クミンシード:大さじ1/2(なくても可)
・カレーリーフ:1枝(なくても可)
・生姜:ひとかけ
・にんにく:2片
・玉ねぎ:大1個
・八角:2個(なくても可)
【A】
・カレーパウダー:大さじ2.5
・粉唐辛子:大さじ1/2
・パプリカパウダー:大さじ2
・鶏肉:500g(骨付きのもの)
・ココナッツミルク:300ml
・水:200cc
・塩:小さじ1
・砂糖:小さじ1
・しょうゆ:大さじ2
・じゃがいも:中2個 小さめに乱切り
・オクラ:お好み
※マレーシア産のカレー粉は、上野のアメ横センタービル地下食品街、または下記ネットサイトなどで購入できる。
マレーシア、インドネシアの食材通販「南洋元」
http://www.nanyang.co.jp/
チキンカレーの作り方
■作り方
(1) 玉ねぎは1/2個をスライス、1/2個を大きめのくし切りにする。
(2) 鍋に油を入れて火にかけ、ほんのり温かくなったらクミンシードとカレーリーフを入れる。
(3) 香りが出たら、みじん切りにした生姜とにんにくを軽く炒める。
マレーシアのカレーは香りが命。香りをつけるために八角やカレーリーフを入れる
(4) スライスした玉ねぎを入れ、よく炒める。
玉ねぎを加えると、水分が出てくるので油が少し濁った状態に
玉ねぎの水分がなくなり、油が透明にもどるまでじっくり炒める
(5) くし切りにした玉ねぎ、【A】のパウダーを入れ、表面に油が浮くまで弱火でじっくり熱を加える。
パウダースパイスは焦げやすいので、弱火で慎重に
(6) 鶏肉を入れ、スパイスを全体にからめる。ここも弱火。
鶏肉にペースト状のスパイスをしっかりからめたら、水分と野菜を加える
(7) ココナッツミルク、水、塩、砂糖、しょうゆ、じゃがいも、オクラを加え、中火にして煮込む。オクラをカレーに入れるのは珍しく感じるかもしれませんが、おいしいのでぜひお試しを。しょうゆは、レシピを教えてくれたペナン島出身シェフの隠し味。
(8) じゃがいもに火が通ったら完成!!
●教えてくれたのは……
[シェフ] モハマド・アスリ・ビン・ハマット氏
マレーシア、ペナン島生まれ。幼いころより屋台を経営する母の手伝いをとおして料理を学ぶ。新宿、高田馬場のマレーシア料理店でシェフとしての経験を積み、現在も日本のどこかで故郷・ペナンの味をふるまっている。
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